うすうすわかっているけど、葛藤のない瞬間なんてほとんどないんだ。このところずっと自由にやってきていろいろ知ったり感じたり、それ以前よりきっと面白い人間にもなってきたんじゃないかなって思ったりもする。でも本当にいつも不安で、もしかしたらそんなんだからお酒が好きなんじゃないかとか、次にきっかけがあれば定期的に煙草を吸う人になっちゃうのかもなとか、それ自体は別にダメじゃないけど、でもこういう傾向そのものがまた不安にする。ああ安心が欲しかったんだな、ってわかった後で、確かにいつもあの人は私の背中を押してくれたなって思った。だから安心して行動できたんだなって思う。何をするにも自分の選択だし、助言を求めても恋人のように答えてくれる人なんていないしそんなのはきっとだめだ。いっつも宙ぶらりんで手を滑らしたら簡単に奈落の底に落ちそうだから、バカのように人を欲している。誰かと居て安心していたい。少なくともひとりぼっちはいやだ。


私最近髪を切って男の子みたいなショートヘアになった。案外評判はいいしワックスでいじるのって結構楽しくて、切ってしまってよかったなって思ってた。そうしたら「女の子」へのある種の理想を叶えたひとを見つけてしまって、爆発するような何かを覚える。細い太ももにぱっつん前髪のきれいなロングヘア。それって二年前ならできたなって。まだそんなに長くなかったけど髪を一生懸命伸ばしてて今よりだいぶ細くて。こんな肉厚で愛らしさのない見た目がとことん許せない。私は髪型だの見た目にまつわるものはをわりと極端に変えたいからなのか、欲望も反転してしまって、ずっとサッパリしたきれいさを欲していたのに、さっぱりしたら今度は反転して女の子女の子した見た目になりたい。でもそれって逃避で知らんぷりなのかな。でも何も知らない顔で可愛らしく過ごしたい。


途中で気づいたけど一人称が「わたし」から「私」に変わっていて、なんだろう心境の変化かな。わかんないけど。