朝起きると憂鬱だった。眠いでもなくあれがめんどくさいとかあれがいやだなんていうのもなく、ただ何が何だか分からないまま憂鬱な朝だった。憂鬱な朝は初めてだった。たまらなく怖くなった。楽しい場所でつらい話を楽しくしたから歯車がおかしくなったんだと思った。何かを発信することも学校に行くこともできずにモニターに向かってただぼんやりすごした。それではいけないと何度も動こうと思うのにまったくもってだめだった。どうにかして戻りたいと思って夕方に雑誌を買いにコンビニへ出かけた。久しぶりにいつものじゃない雑誌を選ぼうかと立ち読みしたら白けてしまって、結局3か月ぶりのいつもの雑誌を買って帰った。これも惰性で買ったものかと思って落胆しながら開いたら、そこには好きだったきれいな服を着たかわいい女の子たちがいてわたしの物欲が帰ってきた。必要に駆られて化粧品を買うのとは違うときめきがあった。
たぶんまだちゃんと幸せを感受する皿は割れずにもっている。でも眼前にあのはまだ幸せではない。